マジレンジャー36話「神罰執行〜マージ・ゴル・ゴジカ〜」

放送日:2005年11月6日

<主なキャスト>
小津 魁/マジレッド 橋本 淳(変身後:高岩成二)
小津 翼/マジイエロー 松本寛也(変身後:今井靖彦)
小津 麗/マジブルー 甲斐麻美(変身後:野川瑞穂)
小津芳香/マジピンク 別府あゆみ(変身後:小野友紀)
小津蒔人/マジグリーン 伊藤友樹(変身後:福沢博文)
ヒカル/マジシャイン 市川洋介(変身後:岡元次郎)

冥府神のひとり・イフリートと戦おうと意気込む魁たちに、ヒカルは「君たちは冥府神と戦ってはいけない!」と、言います。

どうも、「地上の民が戦えば、地上界だけでなく 天空聖界マジトピアも滅ぶ」という伝承があり、ヒカルはその伝承どおりになるのを恐れていたようです。

お母さんを助けたい思いが強い、魁たちと真っ向から対立するヒカル。

オンエア前にテレビ雑誌のあらすじを立ち読みしたので、36話の内容は大体わかっていました(その分、ある程度の覚悟を決めて見ました)。

魁がヒカルにつかみかかるのは、映画でもあったので これで2度目だなあと思いましたが、魁のヒカルに対しての「家族じゃないから、そんなことがいえるんだ!!」というセリフは、言ってはいけないセリフだと思いました。

魁たちとヒカルは、ずいぶん長い間一緒にいますし、ヒカルは 魁たちが危険な目にあえば、それこそ自分の命をかけてでも救おうとするので、家族も同然だと思うんです。

テレビ本編では、翼との「リバースの魔法」のエピソードが該当しますし、また テレビではないんですが、スカイシアターで行われたマジレンジャーショー(夏公演)の内容も、「先生と生徒編」(ヒカルと魁のお話でした)で すごくよい内容でした。
ただ、ショーのほうでは ヒカルが魁を助けるために、自らを犠牲にするという内容で(最後には復活しましたが)、ものすごい衝撃的でした。
このショーの、ヒカルが死ぬ場面では 千秋楽も含め、見に行くたびに 毎回 泣いていました。

魁たちにとっても、ヒカルはなくてはならない存在のはずです。

それなのに、ヒカルに対して 魁が「家族じゃないから、そんなことがいえるんだ!!」と、ひどいことを言うなんて…。

この一言を言った魁を、ヒカルは殴ります。

普段優しく、5人を見守っている雰囲気のヒカルが手を上げたのには驚きました。 ちょっと怖かったです。
殴るのはやりすぎだろうと思いましたが、無理もないなあと思いました。
こんなことを言われたら、傷つくのはあたりまえです。

そこへ、麗がアップルパイを作ったからお茶にしようと、明るく声をかけます。

魁たちは席につきますが、怒りのおさまらないヒカルは、麗の手を振り払います。
振り払ったはずみに、ティーポットが音を立てて 割れます。

このティーポットが割れた直後の、市川さんの表情の演技がよかったです。

麗は涙をこらえながら、キッチンへと姿を消します。

アップルパイを食べたくないというヒカルに「いらなくても食べる!!」と、芳香が皿を手渡します。

ヒカルは席につき、アップルパイをフォークで切って 口へと運びます。

パイをフォークで切るの、すごい上手だなあと思って見ていました。

しかし、市川さんのブログ(「ヒカル暴走の巻」参照)によると、このアップルパイをフォークで切る場面は、相当苦労されたようです。
パイが切れなくて、大変だったということでした。
この場面の撮影が夜中までかかったそうです。
本当にお疲れ様でした。

芳香はヒカルに、麗が作ったパイは 昔 お母さんが焼いてくれたものだったと話します。

麗の優しさに気づいたヒカルは、彼女のところへ謝りに行きます。

この場面で麗の手を握り締めるヒカル。
いきなり、2人が急接近という感じで ビックリしました。

そこへやってきた魁たちに、ヒカルは「やはり、深雪さんは君たちの手で救い出すべきだ!」と言います。

再び、戦う決意を固める6人。

ヒカルとの仲が戻ってよかったと思いました。

再度、イフリートとの戦いに臨む6人。

魁たちの攻撃は、イフリートにまったく通じません。

しかし、麗は「これからの戦いは、地上をインフェルシアから守るためだけじゃなく、家族がひとつになる戦いでもあるの!」と言います。

その麗の勇気に魔法が応えます。

「麗、うつんだ」というヒカル。

麗は「ファンタスティックスプラッシュ」を放ちますが、これもはじかれます。

しかし、麗の水蒸気で目くらましをしてもらったヒカルがイフリートに近づいていました。

「それはどうかな? マジランプ・ダイレクトボンバー!!」

ヒカルの至近距離の攻撃により、イフリートはダメージを受けます。

ヒカルのセリフ「それはどうかな」は、今 スカイシアターで公演中のショー「魔法大戦! 奇跡の兄弟パワー発動!!」にも登場するので、ショーの場面が重なりました。

お互いの技が決まり、顔を見合わせるマジシャインマジブルー
このときに、ヒカルと麗が微笑んでいるように見えました。
お2人のスーツアクターさん(岡元さんと野川さん)の演技が細かいなあと思いました。

ダメージを受けたイフリートは巨大化。
そのイフリートを、マジレジェンドとトラベリオンで迎え撃ちます。
しかし、必殺技がまったく通用しません。

この危機をどう乗り越えるのかと思っていたら、自ら決めたルールに敗れ、仲間の手によって倒されます。

死に際にイフリートは、お母さんの居所について「いばらの園を司る冥府神を倒せ」と教えて散っていきました。

ラスト場面は「マジトピアも地上の運命も変える」という麗の言葉で締めくくられました。

ヒカルと麗の2人の関係をさらに見せつけて、終わったなぁ…という気がしました。


今回は、脚本に問題があるように思いました。

ヒカルのキャラ(性格)も、今までの優しい性格とはうってかわって 別人のようでした。

市川さんのブログのコメント欄には「今までは優しく穏やかな感じでしたが、今回は熱くなっていて いつもと違った一面を見ることが出来て嬉しかったです」というようなコメントがあり、なるほど… そういう見方も出来るなあと思いました。
でも、殴るのはちょっと……。

今回の36話の脚本を担当された前川 淳さんは、マジレンジャーのメインライター(メインで脚本を書いていらっしゃる方)さんです。 確か。
今回だけではなく、まだまだ脚本を担当される回があると思われますが、今後は、6人のキャラの性格と設定を考慮したストーリー展開をお願いします。

今回のような展開は、これっきりにしてほしいなあと思います。